第1話〜3話の後に4日連続で4話目を書きたかったんですが、やはり平日は忙しく、あっという間に一週間経ってしまいました。
今回は最終話として、3回で書ききれなかった事を色々書いてみます。
まず、デザインについて。
Facebookのコミュニティ生まれのサービスなので、サイトのデザインはFacebookっぽくしてみました。
Facebookから怒られるかな?でも、Wordpressなので、怒られたらすぐにテンプレート変更できます。
トップページの写真はストック・フォトというサイトで、数百円で買いました。
開発言語にPHP + MySQLを選んだ理由は、Webサービス開発で最も一般的な技術で、開発者がたくさんいるからです。
僕が開発した後の追加開発や運用もPHPなら引き継ぎやすいし、関連情報もWebに沢山あります。
「自炊支援倶楽部」は、裏でAmazon APIと連携しており、到着した書籍のISBNコードを入力するとAmazonから書籍名を持ってきて、DBに入力する仕組みがあります。
このようなAPI実装用ソースなどの情報がPHPならすぐに見つかります。
PayPal for Digital Goods APIも、PHPのサンプルコードが公開されており、これが参考になりました。
セキュリティに関しては、XSSなど一般的なPHP+MySQLへの攻撃手法への対応は行っています。
注文内容や金額はページ遷移時に$_GET/ $_POSTは使わず、毎回DBから読み出す事により不正注文を防いでいます。
また、リアルな物流が発生しないこのサービスならではということで、ユーザーからはなるべく顧客情報を取得しないポリシーにしました。
連絡用ということでメールアドレスは取得していますが、お名前や電話番号、住所などの情報は会員登録時に登録する必要がありません。
DVD納品の場合は送り先が必要なため、またEC直送はどなたが注文した書籍なのか確認する為、お名前や住所をご登録いただいていますが、それ以外の場合はスキャン後のデータをマイページからダウンロードしていただくだけです。
また、パスワードは暗号化してしまっているので、「パスワードを忘れた!」と言われても当方では確認できないため、再発行できません。
PHPのセキュリティについては、この本がおすすめ。
入門PHPセキュリティ
ちょっと古い本ですが、変数の汚染が発生する理由やXSSの仕組みなど、PHPセキュリティの基本が学べると思います。
翻訳者の桑村さんとは、以前に同じフロアでお仕事していた時期があり、とてもお世話になりました。
ユーザーのことを考えて追加開発した機能が「EC直送」と「領収書発行機能」です。
EC直送とは、手持ちの本を「自炊支援倶楽部」に送っていただくのではなく、Amazonや楽天での注文時に送付先を「自炊支援倶楽部」にしていただき、
「自炊動画」でPDF化してデータをお送りするサービスです。
お客様からの要望があるだろうと思い、リリース寸前にEC直送サービス機能を開発しました。
おかげさまで6月中旬現在、スキャン依頼の書籍が沢山届いています。段ボール一箱〜数箱をご自宅から送っていただくお客様と、1冊〜数冊をEC直送で送っていただくお客様、予想通り両方の方がいらっしゃいました。
「EC直送便利でいいいね」というお言葉もいただいており、開発してよかったなあ、と思っています。
また、領収書発行機能については、通常のECと違い「自炊支援倶楽部」から発送する物流が発生しないため、注文後にお客様がご自分で印刷してもらう方法をとりました。
他にも、何かいいアイデアがあったらご連絡ください。サービスに取り入れて行きます。
次にやりたいのが後述するFacebook連携と、「実家の書籍をお母さんに送ってもらおう」サービスです。
実家に置いてある漫画の全巻、久しぶりにちょっと読んでみたいなー、なんて思った事ありませんか?
また、海外に住んでいる方で、自宅にある本が懐かしい、なんて方もいるでしょう。
現在のサービスメニューですと、実家のお母さんに「うちに置いてある漫画のページ数と冊数を全部数えて!」とお願いしないと、注文できない仕組みです。これではお母さんが困ってしまいます。
この問題に対応した、新しいサービスを追加したいと思っています。
積み重ねた高さ×単価で注文をもらうとか、段ボール一箱いくらとか、分かりやすい注文方法にしたいですね。
他サイト連携では、S氏が書いたblogが、Wordpressのプラグインにより自動でtwitter(@jisui_shien)、Facebookへと流れています。
現在はFacebookページがあるだけですが、ゆくゆくはFacebookのIDで自炊代行サービスのご注文ができるような機能拡張を行いたいと考えています。
また、スキャナや裁断機を使った自炊の映像をYouTubeに掲載しています(まだ3本だけですが)。
S氏が撮った動画を、iMovieで字幕を入れ、YouTubeにアップしていますが、エンコードからアップまで自動で出来るiMovieがとっても便利です。
僕が「日本初の100億円EC」であるsofmap.comを作ってから、10年以上が経ちました。
あの頃はECのパッケージも、CMSも、レコメンドも、DWHもマイニングツールも、ログ分析の仕組みも何も無く、ECサイトを作る為には全て要件定義、設計、開発というウォーターフォール型開発をするしかありませんでした。
今の世の中は、オープンソースで優れたソフトウエアが手に入り、データマイニングまでフリーのツールで出来るようになりました。
こんな環境を作ってくれたプログラマーやエンジニア達に感謝しつつ、4回にわたったこの「Webサービスを作ってみた」は今回で終わりです。
さて、次は何を作ってみましょうか。
One thought on “Webサービスを立ち上げてみた 第4話 その他開発のもろもろを書いてみた”